旬肴地酒 貴田乃瀬
旬肴地酒 貴田乃瀬
静岡県浜松市田町 231-1
TEL: 053-455-2832
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料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。

99-02-05 日本酒 Index / 中国

広島県:福久長 「純米大吟醸 中汲み」

ひょんなことからお酒をいただきました

 貴田乃瀬のお客さまが大阪に転勤されて行きました。仕事の都合なのでし方ありませんが、いつも見ている顔が急にいなくなるのはさみしい事です。先日、このお客さまから電話があり、大阪の居酒屋さんで飲んでいたところ、ひょんなん事から「富久長」の蔵元さんとお酒を飲んだとの事でした。詳しく聞くと「富久長、今田酒造本店」の製造部長、この蔵元の長女の方で「今田美穂」さんと言う方と知り合い、このごろ一緒に飲んでいるとの事でした。

「自分の大好きな店が浜松にあるから、ぜひ、紹介したい」と一生懸命宣伝してくれたせいでしょうか、先日蔵元さんからお手紙とともに、お酒を送っていただきました。「富久長」さんのお酒は以前使った事があります。しばらく使っていましたが、その当時は扱ったお酒の種類を増やしているときだったので、ずっと使いつづけると言う事が出来ませんでした。

今回、頂いたお酒を一つ一つじっくりと味合わせていただきましたが、さすがの出来映え。おせいじ抜きに良く出来ておりました。生産石高数は約5百石と聞きました。じわじわと、作り手の主張が見えてくるようなお酒です。製造部長の「今田美穂」さんは製造にかかわって6年、責任者になって2年目だとの事。

今、日本酒はいろんな意味で大きな曲がり角に立っているのではないかと思います。焼酎ブーム、シングルモルトウイスキーのブーム、ワインブームいろんなアルコールのブームがやってきましたが、日本酒のブームはブームと呼ぶにはあまりにも小さすぎました。日本酒蔵元も淘汰の嵐にさらされています。「今田酒造」さんの「富久長」のように、ハッキリとした主張、酒に対する責任を持っていかないとこれからは苦しいのではと思います。

いいお酒でした、簡単ですが皆さんにもご紹介させていただきます。

富久長 fukucyou

広島杜氏の里である安芸津に明治元年(1868)創業された蔵元です。同地出身で、軟水醸造法の第一人者だった三浦仙三郎が命名をしました。「量より質」をモットーにして、心を込めて酒造りをしている蔵元です。
明治の中頃、水質が酒に影響する事を知った加茂郡三津村(現在の安芸津町三津)の酒造家三浦仙三郎が、苦心の研究の末に軟水科中軟水と言う広島の水にあった醸造法を開発しました。これが軟水醸造法と呼ばれ、低温で長期間醗酵させる方法です。仙三郎はその技術を持って、当時地元三津村を中心として存在した杜氏の集団に独自の指導をおこないました。この功績は大きく、県下の酒造場の杜氏は今も三津杜氏(現在は広島杜氏、安芸津杜氏と呼ばれています)によって占められています。

軟水醸造法で造られた酒は、味がきれいで口当たりが柔らかく、濃醇で美味い甘口タイプになります。辛口の酒が「男酒」と呼ばれているのに対して、甘口の広島酒は「女酒」を呼ばれています。広島の酒造技術の高さは全国に知られているところですが、県民の支持も高く、県内消費のほとんどが、県内酒で占められています。

純米大吟醸 中汲み

今回紹介をしたこの、純米大吟醸は、まさしく口当たりもよく濃醇で飲みあきのしない酒に仕上がっています

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