旬肴地酒 貴田乃瀬
旬肴地酒 貴田乃瀬
静岡県浜松市田町 231-1
TEL: 053-455-2832
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料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。

04-11-18 旬の料理 Index

みのあげ・・・。

牡蠣のミノ揚げ・・数年前から、はじめたメニューだ。どんな料理かって言うと牡蠣を細くこまかくきざんだ4種類の芋でまぶすというか・・貼り付けるというか・・そんな料理。うまく説明はできないなぁ。・・・ええっと、細く切った芋を牡蠣にまぶすと、まるで蓑虫(ミノムシ)のような状態になる。ミノムシのように見えるからミノ揚げではなくって、蓑笠(みのかさ)の蓑(みの)・・よけいにわからないか・・・。

昔のお百姓さんが、雨の降っているときに背中につけていた(羽織っていた)・・茅(かや)・菅(すげ)などの茎や葉、または藁(わら)や棕櫚(しゅろ)などを編んで、雨具にしていたものなんだけど・・実家には今でも置いてあるんだけど、普通の人は知らないかなぁ。とにかく、揚がって食べるばかりの牡蠣がそんな風に見えるので「蓑揚げ(みのあげ)」って名前をつけた。

牡蠣の料理と言えば・・とくに「揚げ物」と言うと「牡蠣フライ」ぐらいしか思いつかないと思う。この料理もお客さんに「何かほかの食べ方(揚げ物で)ができないの?」と聞かれてから考えた料理だ。この料理の前身として、味を付けたヒジキをまぶしてから揚げる・・と言う料理を作っていたのだけど、かなり大人の味になってしまい、お酒を飲む男性だけの料理になってしまった。コース料理に使う場合には、女性にも食べてもらえるようなものを考えないといけないし、で、それを進化させたのがこの「蓑揚げ」。牡蠣の嫌いな女性のお客様でも「ポテトフライを食べているようです」と好評だ。

ただ、この「蓑揚げ」に使う芋を細くきざむ作業が実に大変なのだ。薄くスライスしたから今度は刻んでいくんだけど・・本当に大変だ。芋を刻むだけに集中しても時間的には2時間以上かかる。一つの仕事にずっとかかりきりで2時間以上と言うのは結構大変な仕事なのだ。肩も腰もしびれるように痛くなる。

「おいしいですぅ・・・」と言ってもらえるだけで痛みや痺れはとんじゃうけどね。で、週末には残業で芋をきざまないと・・・。

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