旬肴地酒 貴田乃瀬
旬肴地酒 貴田乃瀬
静岡県浜松市田町 231-1
TEL: 053-455-2832
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料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。

04-10-29 生ビールの話

親方楽談:生ビール話53。

少し前の話で、ビールの泡が正しく蓋をしている場合には、グラスについた泡の後がきれいな横じまになっていると書いたけれど、調べていくうちにこの泡の横じまに名前があることが分かったのだ。前回、書いたように上手に飲んだ後のグラスには、一口飲むごとにグラスの泡の筋がリング状に残るのだ(前回は横じまと書いたけれど)。さらにその筋の間には、美しいレースのような模様がつくのだ、これは俗にベルギー名産の白いレース編み模様にちなんで「ベルジアン・レース」と呼ばれている模様なのだ。ビールを上手に美味しく飲めた証拠なのである。

と・・同時に、これはその時に注がれたビールの泡の状態がとてもよかったということも示しているのだ。すなわちグラスも、そのグラスの洗い方も、そして注ぎ方も良かったと言うことになる。まさに美味しいビールを飲んだ証明なのだ。何度も言うけれど、貴田乃瀬の生ビールアサヒの熟撰をお客様に出す時に、一番気をつけるのが、最終的にこの「ベルジアン・レース」がグラスに残っているかどうかなのだ。グラスはちゃんと洗浄できているか、そして正しく注がれているか。まぁ、お客様の手元にグラスがわたってからベストな時間帯で飲みきってもらえるかどうかは仕方ないと思ってあきらめるとして、それでも生ビールを飲んだ10人のお客様のグラスにどれくらいこの模様が残っているかはかなり注意しているところなのだ。

ビアホールにいる、ビール注ぎの名人達もいずれも非常に感覚的に、体でその技術を覚えていると言うのだ。グラス選びも実際の注ぎ方も、何度も失敗を繰り返して自分なりのものをつかむのが一番だと言うのだ。たかがビール、されどビールなのだ。ビール飲みの道は遠く険しい・・・気がする。

で、まだ続くのだ。

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