旬肴地酒 貴田乃瀬
旬肴地酒 貴田乃瀬
静岡県浜松市田町 231-1
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料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。

04-10-26 お知らせ

太刀魚の新しいお刺身のかたち。

太刀魚のあぶり・・新しい刺身のひとつに加えてみた。すでにサバもあぶっていることだし、あぶること自体に抵抗はなかったのだが、どのようにしてあぶったらいいのかはよく考えたのだ。サバの場合は天然の岩塩をパウダー状にしたものをサバ全体に軽くふりバーナーで表面に油が出てくるまであぶる。急いで冷凍庫の噴出し口付近にサバおいて急速に冷やすのだ。サバの表面が軽く凍るくらいが一番美味しいところだ。で、太刀魚だ。刺身になるような太刀魚をもらって、単純に刺身にするのでは能がない(そんな気がするのは私だけらしいが)酢で〆るか(これまた単純)あぶるのだって単純なのだが、ひとつひねってあぶったらどうだ!!。しかし、何かをふるにしたって塩ぐらいしか思いつかない(普通はね)で・だ・。考えに考えた。

完成品の評判はかなりいいっ。自分で思っているよりもずっと高い評価を受けている。太刀魚の香りというか、独特の味わいを壊すどころかかえって引き立てている(ような気がする)。爽やか・さっぱりと食べることができる。やってみるものだな。

何か新しいことをすると(あぶることが特別新しい仕事でもないし、それで威張ってるわけじゃないからね)ことあるごとにいろいろ揚げ足を取る人もいるけれど、試してみて美味しいと思えばそれでいいじゃん。まずはここから、理屈とか理由とかは後からだっていくらでも貼り付けられるから。日曜日にテレビを見ていたら道場六三郎さんが出ていて、こんなことを話していた。

「私たちの仕事と言うのは(料理)教わったことを忠実にコピーするところから始まる。しかし、ずっとコピーを続けているとそのコピーは劣化してくる・・で、新しい仕事を(技術を)そこに添えていくのだと・・・もし、それがなかったのならば、日本料理も世界中の料理も300年も400年も前から何も新しいものを生まなかっただろうから。伝統の上にかく胡坐には二通りがある。謙虚さを持ち周りの言うことを聞き少しずつ、少しずつ新しく生まれ変わろうとする伝統。もうひとつは、まさしく伝統を守ると言う言葉によってしまっている伝統」・・・・うう〜〜ん、どっちも難しい。美味しければいいジャンなんていっているようじゃ、いけないみたいだ。

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