さて、新しいメニューと古いタイプのメニューを交換しないと。古いタイプって言ったって先月までのものだからね、夏と違って本当に秋口は難しい。一見すると食材がたくさんあるような気がするけれど、個人的には、使える食材が少ないようが気がする。料理の幅も狭くなる。夏ならばつめたい料理って言うのもありなんだけど。秋口から冬にかけては冷たいって言うものはあまり胸張って出せるようなものじゃないな。

今年は「蕪（かぶ）」を使った料理を何品か作ってみた。、まず最初に、牡蠣と穴子のかぶら蒸しだ。牡蠣は北海道のもの。穴子は少し仕事をしてある。開いて一度煮てから同じく煮た穴子をペースト状のすり身にして千切りした人参ときくらげ、切干大根に味をつけたものと混ぜ合わせる。これを先に煮ておいた穴子に塗って丸く巻き蒸し上げる。これを小口に切って器に盛り付け、牡蠣を隣に盛り付けたっぷりのおろした蕪をかける。蒸し器で火を入れて濃く取った鰹出汁に味をつけてこれもたっぷりとかける。ギンナン・生麩・海老などを添えて、細切りにした柚子をかけて出来上がりだ。評判は上々。

もうひとつ蕪を使った料理、蕪をすりおろし玉子を混ぜて蒸し上げる。簡単に言えばすりおろした蕪の入った固めの玉子豆腐・・ってところだ。これを小口に切り分けて器に盛り付けて蒸し器で蒸して温める。ほぐした蟹の身とギンナン・・薄味のしょうが餡をかけて完成だ。このほかにもまだまだ新しいメニューがあるけれど、今日、紹介するのはこれくらいにしておこう。