旬肴地酒 貴田乃瀬
旬肴地酒 貴田乃瀬
静岡県浜松市田町 231-1
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料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
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04-07-09 旬の料理 Index

今年のトマトを使ったデザートは。

美味しいトマトが手に入った。トマト好きな私の夏のメニューにはいくつかトマトを使った料理があるし、年間を通してもトマトは欠かせない食材になっている。フルーツトマトから始まって、今日までいったい何十種類のトマトを試したか分からないくらいに「美味しいトマト」と言われれば必ず手に入れて試してきた。夏の定番メニューの中に「トマトの冷やし蒸し」と言うのがあった。別にトマトを蒸したわけではなく、茶碗蒸しの器の中にコンソメで軽く火を通したトマトを入れて、コンソメゼリーで固めただけのものだったけど、意外と暑い夏場はこれがデザート代わりやサラダ代わりとして喜んでもらっていた。

私の知り合いのお百姓さんに茶碗蒸しの器に入るくらいの小さなトマトを作ってもらっていた。しかも熟してその大きさになるようなトマト。今ならスーパーでも市場でも何処でも少し小さめのトマトが手に入るけれど、冷やし蒸しを始めたころは小さいと言えば「プチトマト」ぐらいしかなくって、これは料理に使えるものではなかった。プチトマトではなく、ピンポン玉ぐらいの大きさがほしいのだ。で、そのお百姓さんに頼み込んで作ってもらった。

3年前に突然頼みの綱のお百姓さんが亡くなってしまい、その次の年から思うように「トマトの冷やし蒸し」が作れなくなってしまった。たとえ作ったとしても一夏に20人前ほどしか作れなかった。お客様からいくらリクエストを頂いてもできないものはできなかった。

今年の春先、またいいトマトを作ってくれるお百姓さんと知り合うことができた。まだ私よりずっと若い彼だが、美味しい野菜を作る情熱で燃えに燃えている。大きさもちょうどいい、味もトマトの濃い味と甘みがなんとも言えない。・・使える・

今回は、このトマトをレモンと蜂蜜をたっぷりと使った「トマトの蜜煮」にしてみた。トマトに火を通した汁はゼラチンを加えトマトの上にかける。小口切りのライムをのせて完成だ。
ちょうどいい大きさのトマトが続く限り、今年の夏のデザートはこれで行こう。

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