旬肴地酒 貴田乃瀬
旬肴地酒 貴田乃瀬
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03-09-04 調味料 Index

調味料:脂・油 1

今回から、お話は「脂・油」の話になります。これまた料理には欠かせないものの1つです。

さて、「油脂」と一口に言っても、実にさまざまな種類があります。まず、動物性の油脂と植物性の油脂とに分ける事ができます。今回は、日常的に使われる場面の多い、植物性の油脂を取り上げて見ます。

■ 分類

油脂は、動物性と植物性を問わず、それぞれ精製油と非精製油に分けられます。さらに植物油は、精製度合いにより「半精製油」・「精製油」・「サラダ油」に区分けされます。「半精製油」はごま油やオリーブオイルのように、原料の持ち味を生かすためにほとんど精製してないものを言います。「精製油」は脱酸や脱臭を行ったもので、通常白絞油や天ぷら油などの名称で流通しています。「サラダ油」は、精製油の基準に加えて、色や冷却安定性の基準が設けられています。
これは、サラダ油がマヨネーズやドレッシングなどの冷えた料理に使う事が多いためです。低温でも、油が濁りにくく風味も脂っこくならないようにしてあるのが特徴です。植物性の油脂には、大豆油や菜種油、コーン油など、さまざまな原料が使われています。それぞれに特徴があるので、さらに、これら原料によって分類されています。

■ 製造方法

植物油の製造方法を追ってみます。まずは、前処理が必要です。搾油する前に、油を取り出しやすくするための作業をします。適度な水分と熱を与え、荒く砕いたり、薄く押しつぶしたりします。いよいよ搾油となるわけですが、現在油の絞り方には3つの方法があります。

・圧搾法
  原料に圧力をかけて絞る方法:油分の多い原料に使われます。

・抽出法
  溶剤を取り出すと同時に、溶剤を完全に回収します:油分の少ない原料に適しています。

・圧出法
  前記2つの併用です:圧搾した後で、原料に残った油分を抽出します。

次に、絞った油から不要なものを取り除く精製作業が行なわれます。もちろん、焙煎胡麻油などの「非精製油」はこの作業をしません。

・脱ガム
  ガム質と呼ばれる粘り原因になるリン脂質などを取り除きます。

・脱色
  油の参加を促進させるクロロフィルなどの色素を、活性白土に吸着させて濾過します。

・脱ロウ(ウインタリング)
  低温で固まる成分を冷却することで濾過します。

・脱臭
  真空状態で、高温の水蒸気を吹き込み、においの元を蒸発させます。

こうして不純物を取り除き、限りなく純粋な油分に近づけていきます。毎日、使っている油ですが、奥の深いものがありますねぇ。明日は植物油の種類などを簡単に取り上げて見たいと思います。

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