料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。 |
永治年間(1100年)頃には既に酒作りをしていたと言われる蔵元で、現当主は54代目に当たります。自家田を保有し、無農薬有機栽培を行なっており、3ケ所の井戸は代々変わらずに”神酒の湧く水”と言われる発酵力の強い伏流水です。「郷乃誉 花薫光」は南部杜氏、佐々木圭八さんが伝承古法厳寒仕込みで醸した純米大吟醸です。
生元 純米吟醸酒 kimoto
今回は、この蔵元のもっとも得意とするところの生元作りの純米吟醸酒を選んでみました。生元作りでこれだけフルーティな酒に会えたことは大変驚きで、そのくせ飲み口は高めの酸がすっきりとした後味を感じさせています。
どんな料理にも合わせられるような酒ですが、今回は敢えて刺身物にぶつけてみました。私の店の名物料理のひとつ「鰹の野菜盛り」は鰹独特の匂いを消すために敢えてたっぷりの野菜のつまを鰹の上にどっさりとかけてありますが、この酒はそんな鰹の癖をさっぱりと洗い流してしまいます。