料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。 |
俗に寒びらめというように旬は冬になります。だんだんと美味しくなってきた平目です。白身魚の代表格で、鯛と並ぶ高級魚ですが、料理店や寿司店の需要が多く、価格も高いので、最近は一般家庭とはすっかり縁遠くなってしまいました。わたしのお店では、地物の平目を使っていますが、ひとつだけ問題があります。大きさの指定が出来ないのです。一応はこれくらいの大きさものと言っておきますが、ぴったりとした物はありませんし、漁師の方は小さい物よりは大きい方がいいのだろうと気を使ってくれます、結果自分が欲しい物よりかなり大きな物が来てしまいます。この平目の縁側の部分をかなり厚めにざっくりと切り取り、煮物や揚物に使います。「もったいない、刺身にした方がいい」と言うお客さまもいらっしゃいますが、たまにはこんな料理もいいと思います。ざっくりと切り取った平目の縁側部分に片栗粉をつけ、じっくりと揚げてかりっとさせます。塩、胡椒、山椒の粉(自分のお店で作った物です)をかけ、召し上がっていただきます。「平目の縁側を揚げて、こんなに美味しくなると思わなかった」とお客さまに言われます。