生食ができるような、新鮮な牛肉を使います。この牛肉を小口に切り分け、ぬかに漬けるのです。牛肉を味噌ではなくぬかに漬けると、どんな風になるのでしょうか。この料理のポイントになるところです。 テレビの料理番組を見ていたら「キムチ」の特集をやっていました。本場韓国のキムチは、馬肉や牛肉もキムチに漬けこんでしまうそうです。キムチの乳酸菌が肉を柔らかくして、うまみを引き出し、より一層キムチの味を引き立てるそうです。そこで、日本の漬物の代表「ぬか漬け」を思い出しました。ぬか漬けも豊富な乳酸菌を持ち、その菌のおかげで野菜などのうまみを引き出しているのです。案外、行けるかもしれない。早速ぬかを手に入れ、あまり味をつけない状態で肉を漬けこんでみました。結果は大成功です。肉は柔らかくなり、味は甘味を持ち、何ともいえず美味しくなったのです。

肉を漬けこむときに気を付けなくてはならないことがあります。肉は３時間ほど漬けこむだけで十分なようです。あまり長い間ぬか漬けにしておくと、かえって肉が硬くなってしまい、せっかくの肉のうまみも逃げてしまいます。漬けこむ時間さえ注意していれば、牛肉のうまみをさらに引き出してくれるでしょう。