トマト煮込みといっても、最後の仕上げのときにトマトを使って味付けをするだけで、ぐつぐつと何時間もトマトで煮込むわけではありません。ただ、牛のばら肉は何日もかけてトロケルくらいに柔らかく煮込んであります。 まず、牛のばら肉を買ってきます。精肉店などでもあまり取り扱っていない部分ですから、あらかじめ頼んでおくようにして下さい。ばら肉は意外と厚みのないものですから、たこ糸でぐるぐる巻きにしてある程度の厚みを持たせます。たこ糸を巻いたら軽く塩をして３時間ほど冷蔵庫で寝かして置きます。 なべにたっぷりの水を張り、玉ねぎ、生姜、ニンニク、人参（つまり野菜のくずなどを利用してください）などを入れてその中に冷蔵庫で寝かせておいた、ばら肉を入れて火を入れていきます。牛の油が浮いてきますから、丁寧にゆっくりと取っていってください。 最低でも２日間ほど、コトコトと火を入れていきます。最後に塩、コンソメの元、胡椒、醤油などで軽く味をつけておきます。 お客様におだしするときになって始めて、適当な大きさに切り分けていきます。このときもたこ糸はとらずにそのままにしておきます。なべの中に切り分けた牛ばら肉と、一人前大き目のトマト半分ぐらいを刻んでいれ、牛をゆでたときのスープも入れて火にかけます。味付けは、塩と胡椒と醤油、ニンニクなどでさっぱりとした味付けにして下さい。