料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。 |
巻き海老は海老類の代表格で、味は海老のなかでも最上級で、高級品になっています。日本の近海だけでなく、遠くインド洋まで広く分布していると言われていますが、近年ではさらに地中海に入り、シリアの沿岸などでも重要な種類になりつつあると聞きます。腹部を曲げたときに幅広い濃褐色の縞模様が車輪を思わせるところからこの名前が付いたと言われています。
浜名湖で採れるものは、体長が9ぐらいまでの物を「細巻き」、それより大きくて12ぐらいまでの生後8〜10ヵ月の物を「巻き」あるいは「巻き海老」と呼んで、それ以上の「車海老」と区別しています。現在「車海老」は、その漁獲量のほとんどを養殖の海老がしめるまでになっていますが、浜名湖ではこれから夏にかけて「焚きや漁」と言われる少し変わった漁が始まります。夜中にいかだを組んで篝火(かがりび)を焚いて、その火に集まってくる魚や海老を採るのです。浜名湖の車海老は自分の体長の二倍ほどにものびた、触角を持っていることが特徴で、海老の色自体も養殖の海老よりは少し薄いようです。
料理の仕方としてはご存じの通り、焼いたり、軽く片栗粉を降って唐揚げにしたり、どんなふうにしても美味しく頂けますが、あまり手を掛けられない方が美味しいのではないでしょうか。そんなわけで今回は簡単ですが塩焼きにしてみました。
今回は、「東一」の山田錦純米大吟醸を合わせてみました。