旬肴地酒 貴田乃瀬
旬肴地酒 貴田乃瀬
静岡県浜松市田町 231-1
TEL: 053-455-2832
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料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。

03-07-04 調味料 Index

調味料:うま味調味料(出汁)

日本料理で使われる数多くの調味料の中でも「出汁」は料理の骨格(背骨です)をなす調味料だと思います。料理人の料理哲学、ポリシー(同じかな)プライドと言っても過言ではないかもしれません。だからこそ、一流の料理人は「出汁」についてそれぞれ独自の持論を持ちまたイメージを持って、一歩も譲りません。

うま味調味料を使うと言う事は、ともすればこれら料理人のこだわりやプライドの琴線に触れるものになったりします。こだわりとは裏腹なものと言う位置づけをされていますね。しかし、料理のうま味を引き出す「出汁」には材料のコスト・厨房の規模・人件費などの面から充分な手をかけることの出来ない飲食店もがあることも現実ではあります。

また食材は旬や生産地などにより、多少のブレが出てきます。これらもうま味調味料を少量加える事により補強できます。常に一定の品質に調整できると言う事ですし「出汁」と併用する事により、大幅なコストダウンも実現します。

現在では、素材の持ち味・とくに野菜などの味自体が淡白化(味が薄いというんでしょうか)しています。これに対しても、うま味調味料をうまく利用すれば、素材の持ち味を補う事ができると考えます。

イメージ先行でうま味調味料を考えずに、その幅広い効果を今一度見直してみるのもいいかもしれません。うま味を補充する調味料としてうま味調味料を使用する事は、飲食店にとって利点の多い事かもしれません。

この仕事に入ってから今年で30年にもなります。幸いと言うか、私が修行をしてきたお店はうま味調味料を使う事を教えてくれませんでした。自分の母親も「グルタミン酸」の味が嫌いだったらしく、家の中でも使うことがありませんでした。

人工的な味付けと言いますか「うま味調味料」によって味を調えられた料理にはすぐに反応する私の舌。良くも悪くもそのようにして育ってきたのですからしかたがありませんね。今回「調味料の話」をシリーズで書く事にしましたが、その一番最初に持ってくるのは、やはり一般的「うま味調味料」の話しだろうナァ・・と考えました。

参考にしている本などには、全てのうま味調味料を否定的に書いてあるものから(確かにプロの使う料理の本だものナァ)上に書いたように、全ての飲食店が「出汁」を引けるわけじゃないんだから・・まぁ、いいんじゃないの・・というものまで。で、あまり否定的な文章を書き込んでも、鼻が高いだけと思われるじゃないかと思い、とりあえずまぁ、いいんじゃない・・と言うように書いてみました(どっちつかずだなぁ)。

これを読んでくださっている方の全てがプロの料理人だなんて事はないでしょうから、一般的な方を選ぶ事にします。

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