茄子は、日本へ中国から奈良時代に伝わり、江戸時代には油紙を張った障子を使って促成栽培が行われていたほど（ごく一部ではありますが）日本人になじみの深い野菜となっています。日本のなすは、中国の華北省のあたりから朝鮮半島を経て北陸地方に伝わった「丸茄子」と、華北、華南から北九州に伝わった「長茄子」が基本になって各地に広がりそれぞれの環境や好みに適したち追う品種ができあがってきました。なすは、焼き物、煮物、揚げ物、漬物など、料理用途の幅広い野菜で、特に油との相性がよく、焼き物、煮物にする場合も下揚げをしてから調理をするとさらに美味しくなります。

まず、茄子には縦方向に包丁で軽く切れ目を入れ、ミョウバン水の中につけていきます。３０分ほど経ったらよく水気をふき取り１６０度ぐらいの油で揚げていきます。すぐに氷水に落として冷ます。・・・というやり方もありますが、今回は直接味をつけた出し汁の中に入れ、その出し汁を（入れ物ごと）氷で冷ましていく方法をとります。この方がなすの色が抜けずにきれいに出し汁につかっていきます。お客様にお出しするときは、この茄子を適当な大きさに切り分け、器に盛り付けごまだれをかけて召し上がっていただきます。