としおにして一晩おいた太刀魚と烏賊（イカ）のすり身を交互に重ね合わせた物を、一度蒸して火を通しておきます。小口に切り揃えて海苔で巻き、揚げて火を通して完成です。「博多揚げ」という名前は、九州の博多で作っている博多帯の模様に、この料理の切り口が似ているのでこう呼びます。ちなみに料理に使う食材を重ね合わせて、その模様を楽しむような料理のことを博多某といいます。出来上がった料理にハーブを加えた塩をかけて味わっていただきます。烏賊の味と太刀魚の蛋白な味わいが、油で揚げることによって更に引き立ってくる料理です。

全体に塩味を基調とした料理ですから、合わせる酒もどちらかと言えばさっぱりとした酒が合うと思います。八海山の大吟醸はサッパリとした辛口の中にも味わいのある酒ですが、そのサッパリ感がこの料理を引き立ててくれます。