料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。 |
「餅鰹」と書いてわかるのは、この浜松に住んでいる人たちだけではないでしょうか?
5月のゴ−ルデンウイ−クの頃から遠州灘の沖合では鰹の漁が始まります。この頃の鰹は紀伊半島を大きく迂回しながら鰯(いわし)を追ってきます。遠州灘は遠浅で、鰯はかなり陸地に近いところまでやってきます。本来、鰹漁は港から船でかなり沖合まで行かなくてはいけませんが、この時期の鰹は鰯を追ってかなり陸地に近づいています。つまり、港から遠くないところに鰹がいるので、死後硬直せずに港まで運ばれてくるわけです。この死後硬直せずにぷりぷりとしている鰹を「餅鰹」といいます。
歯ごたえや味わいなど今まで味わったことがないほどの驚きがあります。お客様にお出しできるのは5月〜6月の半ばまでの天気の良い日に限られていますが、この鰹を食べたいばかりに遠くからやってくるお客様もいるくらいにめったに口に入るものではありません。
朝方、漁に出掛け、夕方戻ってくるのでこの鰹のことを別名「夕鰹」とも呼んでいます。(朝6時ごろ出掛けて3時間ほどかけて漁場につき、3時間ほど漁をしてまた3時間かけて戻ってきます。港に着いてから競りにかけて、市内の料理店に運ばれてくる頃には夕方の5時〜6時頃になっています。)
店に着いても少しでも早く召し上がって頂かなければいけませんから、なかなか扱いづらい食材ではあります。短い期間しか召し上がって頂けませんが、もしこのホ−ムペ−ジをご覧になった方で浜松に来る機会があるお客様にはぜひ一度召し上がって頂きたいものです。
今回は早瀬浦 限定生酒 第16号タンク純米吟醸を合わせてみました。