料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。 |
脂ののっている赤むつに軽く塩をしておき一晩寝かしておきます。稗(ひえ)、粟(あわ)、黍(きび)、蕎麦の実、麦を味を付けただし汁に付けておき蒸し缶で蒸しあげます。この二つに茹でたほうれん草や椎茸を添え、器に盛りつけた後で、もう一度蒸しあげ、最後に濃く取った鰹節のだしに味を付けたものをかけて出来上がりです。
五つの穀物を使っているので五穀蒸しといいますが、先に挙げたものだけでなく色々な穀物を使って作ることが出来ます。普通あまり口にすることがなくなってしまったものばかりですが、それぞれをひとつにまとめ料理の一品としてお客様にお出しすることによって、このような穀物の美味しさを知っていただけることが出来たと思っています。意外としっかりとした味付けをしている料理です。特に赤むつの脂が蒸しあげることによって下に盛りつけた五穀の上に落ち、それがこの料理のポイントになっています。
酒は義侠の澤(おり)を半年寝かせたものを合わせてみました。サッパリとした酒の口当たりがこの料理を引き立ててくれます。