旬肴地酒 貴田乃瀬
旬肴地酒 貴田乃瀬
静岡県浜松市田町 231-1
TEL: 053-455-2832
Welcome to Kitanose
料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。

05-09-21 旬の料理 Index

加茂茄子。

kitanose07.jpg

賀茂茄子

そろそろ終わりに近づいてきた、賀茂茄子。賀茂茄子と言えば田楽だろう。田楽と言う料理は得意ではない。こういったシンプルな料理は、本当にすばらしい賀茂茄子とその賀茂茄子の持つ力を全部引き出せるような(田楽の場合は味噌になるのかな?)物がないと、いくらいじくり回してもつまらない料理しか出来ない。料理と言うのは、素材がシンプルになればなるほど、余計な仕事を嫌うのかもしれない。・・・・・この頃自分が年をとったって言うのをはっきりと感じるなぁ。少し前の自分なら、料理は素材じゃない・・仕事だぁって言ってたはずなのに。今でも料理は仕事だって思っているのは変わらないけれど、より良い素材を手に入れる事で、自分の仕事がもっと光るものに変わるって言う事は理解できるようになった。

さて、賀茂茄子。大型の丸ナスの一種。丸ナスにも種類があるけれど、この賀茂茄子はヘタが三つに分かれていて、軸の付け根のヘタのところが少々へこんでいるのが特徴。直径は10cmくらい、重さは300gくらいのものが使いやすい。 賀茂茄子は名の通り、京都北部の上賀茂神社の辺りの特産とされている。江戸時代初期にはすでに栽培されていたとの文献もあるようだ。賀茂茄子は肉質が緻密で歯ごたえがいい、他のナスに比べて油を吸い過ぎない、この特徴を生かし、煮物にする場合は一度油で揚げてから調理する、色もよく出るし、仕事も速い。何より甘みが増してくる。まさに田楽にして下さいって自分で言ってるような野菜だ。

店によって、赤味噌、八丁味噌、白味噌、西京味噌と、いろいろな味噌を使って田楽味噌を作っている。貴田乃瀬場合は、八丁味噌と西京味噌を混ぜ、その中に鴨と地鶏のひき肉をたっぷりと入れる。砂糖、酒、味醂で味を調え最後に玉子の黄身を大量に混ぜ合わせて完成だ。田楽味噌・・仕込み初めから完成まで通し時間で6時間ほど。日曜日をつぶしての作業となるのだ。味わって頂きたい。

そうまでしても作って見たい加茂茄子田楽だ。

Copyright 1996-2004 Kitanose, All rights reserved.