旬肴地酒 貴田乃瀬
旬肴地酒 貴田乃瀬
静岡県浜松市田町 231-1
TEL: 053-455-2832
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料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。

05-09-23 旬の料理 Index

フォロー社の粒マスタード。

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貴田乃瀬で使っているマスタード(粒)。

今では貴田乃瀬の名物になっている「フォアグラの焼き鶏風」や「黒豚の黒ごま煮」または「牛ロースのやわらか煮」(ちょっと前までは牛タンのやわらか煮だったな)などの料理に欠かせない粒マスタード。フランスはブルゴーニュにある、ファロー社のものだ。通称ディジョンマスタードとして知られているものだ。このフォロー社のマスタードの美味しさの秘密はマスタードを引く石臼にあるのだと言う。石臼はほとんど熱をビル事がないのでマスタードの持つ風味を損なわないのだ。他のメーカのほとんどは、鋼鉄の臼を使っているそうだ。鋼鉄の臼は熱を持ってしまい、せっかくのマスタードの風味が飛んでしまうと言う。手間、ヒマをかけて昔ながらの石臼の製法がこのマスタードの美味しさの秘密になっているだと言う。

言う・・と言われて「それならば」と使いはじめたわけではない。当然、自分の舌で確かめてある。もともと酸味の味が苦手な私には、このフォロー社の粒マスタードの持つ酸味は「まさに丁度良い」のだ。もちろん「辛味」も私の舌にはぴったりだ。

私の作る料理は、基本的に少し「甘め」に味付けを設定している。「黒豚の黒ごま煮」はまさにその「甘め」に味付けされた料理の一つだ。女性のお客様をイメージして作った料理なので「甘め」の料理の中でもさらに若干「甘め」の方向性を持たせてにある料理だ。作った当初から女性のお客様には大変好評だった。しかし、男性のお客様もいらっしゃるわけで「すいません、この料理は女性向なものですから・・」と言う、いい訳をするわけにもいかない。で、最初は和芥子を添えて見た。次に洋芥子を添えた。しかし、どちらもいまいちお客様の反応が鈍かった。「芥子」というイメージはあっても「マスタード」と言う発想がその時にはなかった。

最初に「黒豚の黒ごま煮」をつくってから1年ほどしてから、ふとした事で口にしたこの「フォロー社の粒マスタード」・・頭の中で鐘がなったね。除夜の鐘ぐらいの数はなったね。「これだぁぁぁぁぁ」って言いながら急いで注文・・・。それからと言うもの、貴田乃瀬にはなくてはならない調味料のひとつとなっている。

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