料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。 |
今日は、クレソン。
オランダがらし・・とも呼ばれるようにピリッと辛味のきいた味と、さわやかな香気が特徴です。ロースとビーフを初め肉料理のそえ野菜とおなじみですが、同じそえ野菜のパセリはたいていの人が残すのに対して、クレソンは食べてしまうという人が多いのも、そのさわやかな香気のせいかもしれません。
子供の頃、初めてデパートの食堂につれてきてもらったとき注文したのはもちろんハンバーグ。パセリではなく、このクレソンがついてきました。ハンバーグが食べたいのであって、クレソンが食べたいわけではないですから、当然のように残しますと、連れて行ってくれた叔母が「残さず食べなさい」と言うものですから、せっかくのおいしいハンバーグの味が消えてしまいそうで泣く泣く口に運びました。が、しかし、思ったほど悪くない。それまではやはりパセリを食べていましたから、苦くて嫌な味に違いないと思ってました。おいしいとは思いませんでしたが、苦くはなかったし、ちょっと無理をすれば食べてしまえる味でした。
随分と大人になってから、クレソンが持つ独特のあじわいがすきになり、普通は添え野菜として使われるこの野菜を裏ごししてソースに使ったり、簡単な所ではサラダにしたり、天婦羅なんてのもいけます。
どうやら私は、クセのある野菜のほうが好きらしい・・。おかみさんと一緒に食事に行って、クレソンがついてくると取り上げて食べるほど。八百屋さんに自分用としてクレソンを注文すると「親方のお店でクレソンを添える料理ってナンですか」って聞かれるし。主役の野菜ではないのは確かですね。