料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。 |
昨日の続きです。
ブドウを使うその他の「酢」。
原料はブドウで共通していますが、地域独特の製法を取る個性的な酢も多いようです。たとえばフランスのシャンパーニュ地方で作られる発泡性のワインのシャンパン(シャンパーニュ)を使ったシャンパーニュ・ビネガーや、スペイン・アンダルシア地方へレスで作られる酒精強化ワイン、シェリー酒を使ったシェリービネガーなど・・などなどです・
日本でもすっかりおなじみになったバルサミコ酢は、北イタリアのエミリア・ロマーニャのモデナ一帯でつくられてきた伝統的な「酢」です。作り方はワインビネガーとはまったく異なり(後でまた書きます)得に長期間熟成する点が大きな特徴でしょう。長くなればなるほど、色も濃度も濃く、香りも複雑、そして値段も高くなります。まろやかな甘味と酸味、香りが特徴なので、隠し味として料理のソースやドレッシングに少し加えるだけでも効果的です。
バルサミコ酢
バルサミコ酢とはブドウを原料とする「酢」のひとつですが、ワインビネガーとは製法がまったく異なります。
まず、ブドウ果汁をそのままではなく煮詰めて凝縮させて(これをモストコットと言います)使うことでしょうか。また、発酵、熟成には非常に長い時間をかけること。一般の製品でも5〜6年熟成させたものは当たり前で、とくに高級な伝統的な製品は12年以上熟成させる事が義務づけられています。熟成は、樫や栗など各種木材で作った樽を順次移し変えて、各木材の風味を移しながらおこなわれます。
個人的には「酢」の嫌いな私ですが、その私が不思議な事にこのバルサミコ酢はかなりのお気に入りとして常備しています。イタリア料理もこのバルサミコがあってこそ・・そこまでではありませんが、それくらいに好きなんです。とにかくなんでもバルサミコ酢をかけてしまうので、おかみさんには嫌われている「酢」かもしれません。