旬肴地酒 貴田乃瀬
旬肴地酒 貴田乃瀬
静岡県浜松市田町 231-1
TEL: 053-455-2832
Welcome to Kitanose
料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。

03-12-08 調味料 Index

調味料:味噌 10 (赤だし)

名古屋を中心とする東海地方で一般的に使われている味噌が、豆味噌です。通称「赤味噌」などとも呼ばれるように、この豆味噌で作る味噌汁を「赤だし」と言います。名古屋の人は、豆味噌のみで仕上げた辛目の味付けを好みますが、白味噌を少し加えてまろやかにした方が、豆味噌のうま味が引き立つとも言われています。

ある名古屋の料理店では、季節によって味噌の配合を変えていると言います。夏は、八丁味噌を多くして、塩分を強めにした辛口に、具湯は、白味噌をやや多く加え、よりまろやかに仕上げているそうです。

その豆味噌一つで、代表的なものが、上にも書きましたが岡崎市内で作られている「八丁味噌」です。八丁味噌は、濃厚な色と深いコク、かすかな苦味と渋味が特徴です。ところが、そのままだと固くて溶けにくいので、あらかじめ、すり鉢ですらなければならず、非常に手間がかかります。そのため、近頃では、米味噌や調味料をブレンドして使いやすく加工した「赤だし八丁味噌」なども市販されているようです。

また、コクと香りの強い豆味噌には、鰹節と昆布で取った2番だしをあわせますが、とくに、魚介類から出る出汁との相性が良いので、煮干を使ったり、具財に魚介類を加えるとよりいっそう美味しくなります。
ただし、色が濃厚なので、白身魚の(しんじょ)などには色がつくことを考慮に入れる必要があります。

私が若いときに修行したお店でも、味噌汁には八丁味噌と白味噌、その他の味噌をブレンドしたものを使っていました。一つの味噌が20kg単位でしたので、混ぜ合わせるのが大変でしたね。大きな業務用の電動のミンチのに八丁味噌を入れてできるだけ柔らかくして白味噌と混ぜ合わせます。酒、ミリン、大量の鰹節などを入れて、本当に1日がかかりで「赤だし」用の味噌を作ったものでした。思い出しただけでも汗の出てくるような仕事ですね。

Copyright 1996-2004 Kitanose, All rights reserved.