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料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。 |
コショウの話の続きです。
コショウは熱帯性植物なので、日本やヨーロッパなどでは栽培が不可能です。現在でも、アジアを中心とした限られた地域でしか栽培されていません。主な生産地は、インド・インドネシア・ベトナム・ブラジル・マレーシアなどです。品種は同じなので、産地や気候、栽培方法の違いが、コショウの品質を大きく左右しています。
粉末タイプでコショウ文化が発展した日本では、これまでは穏やかで安定した味が求められてきました。メーカー側が各種のコショウをブレンドした製品がほとんどだったため、産地の違いは余り注目されて来なかったのが実際の所でしょう。
黒コショウでとくに有名なのが、原産地でもあるインドのマラバル産です。香りも辛味も高く、世界的にも最高級品として取引をされています。同じインドのテリチェリー産は、マラバルよりも辛味はマイルドで気品のある香りが特徴です。ブラジルのバラー産もおなじみですが、日本で一番ポピュラーなのは、マレーシアのサラワク産だそうです。白コショウでも、黒コショウと同じくマレーシアのサラワク産がポピュラーですが、最高とされるのはインドネシアのモントック産だそうです。粒タイプをその場で挽いて使う場合は、一度産地ごとに比べてみると使い方の幅もさらに広がると思います。
コショウは、どのくらいの荒さに挽くかによって、香りや辛さの感じ方が大きく異なってきます。素材や料理によって、また調理のどの段階で使うかで荒さを区別すれば、コショウの個性をもっと効果的に生かす事ができます。粒状(ホール)のまま使うのは、おもに長時間調理向きです。たとえば煮込み料理やマリネなどです。挽いて使うとその場では香りが強く立ちますが、逆に短時間で香りはとんでしまいます。丸のままなら、風味がゆっくりと引き出されると同時に、持続しやすいという利点があります。挽いて使う場合にも、粉のように細かくするのと、砕いたように粗い粒にするのとでは印象が違います。粗い粒は、口の中でかみ締める事になりますから、明らかな歯ごたえを感じるとともに、その場で新鮮な香りが立ち上ります。たとえば肉料理など、それ自体しっかりと噛んで味わうものには最適でしょう。また、細かくなればなるほど、どれらの特徴はなくなりますが、ソフトな歯ざわりの物や、なめらかなスープ類などにはこちらが適していると思われます。
コショウの話はけっこう長く続きますねぇ。まだまだ続きます。