旬肴地酒 貴田乃瀬
旬肴地酒 貴田乃瀬
静岡県浜松市田町 231-1
TEL: 053-455-2832
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料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。

03-11-12 調味料 Index

調味料:コショウ 3 (コショウと日本の関わり2)

昨日の続きです。

メーカー側も、この需要を見込んで各種新製品を次々と売り出しました。胡椒でもペッパーでもない「コショウ」と言う親しみやすい名前で売り出したのも戦略の一つだったといいます。「コショウ」は刺激が強すぎないように、黒コショウと白コショウをブレンドして、ごく細かい粉末にした日本ならではのものです。そうなんです、皆さんが頭に思い浮かべる卓上の小さな瓶に入った「コショウ」は日本でしかお目にかかる事ができないのです。

貴田乃瀬のお客様にはインドから日本に来ている方がいらっしゃいますが、日本に来て最初にこの「コショウ」を口にした時には、自分が頭に思い描いているコショウと日本人が「コショウ」だと信じているものの、あまりのギャップに悲しくなったそうです。日本ではいつも自分が口にしている「コショウ」がこんな風になってしまっているのだと思い、すぐに自分専用の「コショウ」をお国から取り寄せたそうです。

話を戻します。当時は本来の粒コショウを知らずに、コショウといえば「粉」だと思っている人が多かったようです。日本におけるコショウは、ヨーロッパとはまったく違う、独特の伝播スタイルをとったと言えます。

さて、バブル崩壊前後になって、ようやく日本のコショウもバラエティ化が始まります。これまでは見向きもされなかった粒タイプ。さらに「自分で挽く」スタイルが人気を呼ぶようにもなりました。これは、イタリアンやフレンチの日常化、海外旅行に出かける日本人が増え、洋風文化(かなり古い言い回しですが、すいません頭に浮かんでこないもので)が身近になったこと、さらに激辛ブーム(余談ですが、私は辛いものも苦手です)などで辛さへの抵抗がなくなったことなどが理由とされています。

確かにここ数年、カレーやスナック菓子などに「荒挽き」のコピーをよく見ようになりました。スパイスは、料理があっての名脇役、これぞと言う料理がないと爆発的には売れないのです。しかし、ここ数年は、コショウの効能面がメディアにも取り上げられるようになり、一気に売れるというケースもあるようです。
ちなみに、一般向けに商品におけるトレンドとしては、黒コショウを多めにブレンドして香りと辛味を強調したタイプ。そして荒挽きタイプ、さらにミルを装着した容器も多くなりました。また一度で3役こなせる塩や旨味調味料とのブレンド商品が、使い勝手のよさで人気を呼んでいるようです。

明日もコショウの話、まだまだ続きます。

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