旬肴地酒 貴田乃瀬
旬肴地酒 貴田乃瀬
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03-11-11 調味料 Index

調味料:コショウ 2 (コショウと日本の関わり)

昨日の続き、日本に入ってきたのいつごろでしょうか?。

日本への伝来は意外にも古く、8世紀の半ば、中国から薬の一種類として伝えられたのが最初と記録されています。現在でも、奈良の東大寺正倉院には152粒のコショウが現存しています。高価な薬ですから、一般の日本人の目に触れるようになるのはもっとずっと後のことですね。

16世紀を過ぎた頃から、コショウは一般の料理にも広く使われるようになります。とくに江戸時代に刊行された各種料理本には、コショウが盛んに登場してきます。おもに汁物や麺類の吸い口、薬味として使われていたようです。たとえば「料理物語(1643年刊行)」には「うどんにはコショウ、梅、ニュウメンにはコショウ、山椒の粉」と言う記述があります。しかし、江戸時代後半からは、コショウはばったりと使われなくなってしまいます。ちょうどその頃、ワサビや七味唐辛子などの裁判が盛んになり、大量に安く出回った事が大きな原因らしいのです。国内栽培ができず、舶来物に限られたコショウは、庶民が日常の食べ物に使うには高価すぎたのでしょう。なお、日本の一般名称である「胡椒(コショウ)」は、中国での呼び名「胡椒(フゥジャオ)」の感じをそのまま日本読みしたものです。

ハウス食品(株)の調べによれば、現在日本の一般家庭にある瓶入りコショウの平均本数は2,5本(種類、だそうです。日本の伝統産物である、発酵調味料のミリンや醤油にも匹敵する普及率なのだそうです。江戸時代から明治期にかけて一度姿を消したコショウが再度普及、一般に定着した要因は何なのでしょうか?。理由のひとつは、戦後の食の多様化を上げる事ができます。

ハンバーグなどの洋風メニューが一般家庭に浸透したことで、コショウも広く使われるようになりました。また、特にラーメンとの関係が深いでしょうね、コショウなくしてはラーメンがここまで広く日本人に受け入れられなかったかもしれません。うどんに七味唐辛子と同じ感覚で「ラーメンにはコショウ」が広まったのです。

今日はこの辺で明日からしばらくはコショウのお話が続きます。

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