旬肴地酒 貴田乃瀬
旬肴地酒 貴田乃瀬
静岡県浜松市田町 231-1
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料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。

03-10-25 調味料 Index

調味料:ミリン 6 (三河ミリン)

ふくよかな香りとキレのよい爽やかな甘味、そして余韻のある自然の旨味。200年の歴史を持つ愛知県三河地方特産の「三河ミリン」は、老舗の料理人や職人の間で長く珍重されてきたミリンです。本ミリンの中でもいわゆる「旧式ミリン」に分類される三河ミリンは、茶褐色の色と濃いとろみからも分かるとおり、非常にエキス分が高いのが特徴です。原料は、もち米と米麹、そして本格焼酎(43度の高濃度米焼酎)のみで作られています。醸造用アルコールや保存料も入っていません。完全無添加なのです。また自然の力で醸造を行なうために、出来上がるまでに通常の4〜5倍の約1年間をかけます。まるで自然食品のようではありませんか!!って自然食品ですよね。

「もち米に秘められた美味しさを(醸造)と言う日本古来の伝統技術で引き出したものがミリンです」とあるメーカさんの言葉。もち米が、こんなに複雑な旨味と甘味を持った濃厚な液体に代わるなんて、考えてみれば本当に不思議ですよね。

そもそも三河地方は、温暖な気候と水質に恵まれた所です。稲作が盛んで原料の米は豊富・・・。また三河湾を利用した水運の発達と、好条件がそろっていたため、江戸時代から、各種醸造業者が多く集まってきたのだそうです。とくにミリンは、酒造業者が兼業とする事が多かった中で、三河の業者はほとんどが専業だったのだそうです。それだけに、ミリンに対する情熱は、各社とも並みのものではないと感じます。

今回参考にさせて頂いた(株)角谷文治郎商店さんでは、機械化を勧め、少人数の社員でも本格的な「三河ミリン」を作り、また続けていく事ができるように頑張っている蔵元の1つです。私のお店でも使っているのですが、最初にこのミリンを仕入れる時には、浜松で使っている所も少なく、業者さんにだいぶ迷惑をかけました。私が薦めたからではなく、このミリン本来の力のおかげで今ではかなりの飲食店の厨房で使われているようです。食材もしかりですが、やはり調味料の力は大きいですね。

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