旬肴地酒 貴田乃瀬
旬肴地酒 貴田乃瀬
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03-09-17 調味料 Index

調味料:脂・油 4 (植物油の働き)

コレステロールは、細胞膜を作ったり脂質の消化を助けたり、人間の身体には欠かすことのできない成分です。血管の中で、血液とともに運ばれている状態で存在して、血液中のコレステロール濃度を自身で調整しています。そのうち、血中コレステロール濃度を下げる働きを担うもの(善玉コレステロールなどと呼ばれていますね)と上げる働きを担うもの(悪玉コレステロール)に役割が分かれています。

問題は両者のバランスでしょう。善玉が増えて、血中のコレステロールが低くなると血管がもろくなり、高血圧が重なったりすると脳卒中を起こしやすくなります・・・善玉とて悪玉になる場合もあると言う事です。逆に、悪玉が増えてコレステロール濃度が高くなると、余分なコレステロールが血管の内側にはりつき、高血圧や脳血栓を引き起こす可能性が高くなります。

このバランスを調整するのが、脂肪酸です。脂肪酸には、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があります。基本的に、前者は動物性油脂に多く、体内でコレステロールを製造する働きがあります。後者は植物性油脂に多く、血中のコレステロール濃度を下げる作用があります。動物性油脂を多く摂取しがちな現代人にとって不飽和脂肪酸は健康維持に欠かせない成分となっています。

植物油に多く含まれている脂肪酸には、リノール酸・オレイン酸・リノレン酸などが挙げられます。たとえば、大豆油にはリノール酸が多く、菜種油には、オレイン酸が豊富に含まれています。原料の違いによって、その量やバランスが異なってきます。

リノール酸には、コレステロール全体の濃度を下げる働きがあります。善玉が不足気味になって、コレステロール濃度が高くなってしまった人にとっては、大歓迎の脂肪酸のようですが、実際には善悪のバランスをコントロールできるわけではないので時期にコレステロール濃度が高くなってしまいます。一方のオレイン酸には、善玉はそのままで悪玉だけを減らしていく働きがあります。善玉優勢のバランスを作ると言う意味では、オレイン酸は優れていると言えます。

とは言え、リノール酸やリノレン酸などの高度な不飽和脂肪酸は、人間に必要でありながら体内で合成できない「必須脂肪酸」と呼ばれ、外部から摂取しなければいけない成分でもあるのです。一般的に広く使用されているサラダ油や天ぷら油の多くは、それらを多く含む大豆と油と菜種油のブレンド・・つまり、調理上の問題に限らず、栄養学的に考えた場合でも非常にスタンダードな食部油と言えると思います。

今日は植物油の種類を書くつもりでしたが、まずはその働きを書き込んでみました。明日は簡単にいくつかの種類をあげて見ます。

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