旬肴地酒 貴田乃瀬
旬肴地酒 貴田乃瀬
静岡県浜松市田町 231-1
TEL: 053-455-2832
Welcome to Kitanose
料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。

03-07-30 調味料 Index

調味料:塩 5

少し話が前後してしまいました。本来でしたら「醤油」の話しの前「塩」の最後がこの話しでした。何本かの話しを書き溜めて載せていくようにしているのですが、、手違いで「醤油の話し」が2本ばかり先に乗ってしまったようです。せっかく書いたので、とりあえずこの「塩」の話も載せておきます。この話の後、また「醤油」の話を書いていきます。では。

1997年4月に施行された「塩事業法」によって、国内での塩製造に関する規制が緩和され、中小のメーカーを中心にさまざまな天然塩が発売され市場を賑わわせています。同時にユーザー側の意識も高まり、塩そのものが持つ味わいを計算に入れた上で、効果的に料理に組み込んでいく事のできる料理人も増えてきました。

塩の持つ味わい、これは含まれるニガリによって生じます。「塩事業法」では塩製造の原料に始めて海水が認められるようになりました。そこで、調味料のトップメーカー味の素(株)が独自のプロジェクトで日本家庭用塩(株)と提携して、瀬戸内海地方・備前岡山の海水を原料にした本格的な天然ニガリ塩の製造販売得を開始しました(当時)。

これが味の素(株)の「瀬戸のほんじお」です。この塩の特徴は豊富に含まれる天然のニガリで、従来の食塩のシャープな塩辛味に対して、塩気のカドのないまろやかな味わいが素材の個性を引き出してくれると評判をよびました。

「塩事業法」が施行される前には考えられない事でした。
日本国中、何処の地域の何処の料理屋の厨房でもほぼ同じ塩を使って調理をしていたのですから。いくつもある塩の中から、自分の作る料理にあった、自分の味にあった「塩」を選ぶ事ができるようになったのです。これはある意味画期的な、革命的なことでした。

日本料理には日本の塩、フランス料理にはフランス産の塩を使う事ができない・・・ということでしたから。まったくと言うわけではありませんが、価格的に見れば一般的に普及する事もないような値段で、ごく一部の料理人とかが輸入された塩を使っていました。

しかし、目を地方に向けて見ると、そのような塩を手に入れる手段も持たない料理人たちは、国の押し付けの塩を惰性的に使って料理を作っていたのですから、その中で自分を表現するのはかなり難しい事だったと思います。現在はごく普通に何種類かの塩が厨房におかれるようになりました。何種類かの塩をそろえ、手に入れることもさして難しい事ではなくなりました。味の一番の決め手「塩梅」の要「塩」。簡単ですがいくつかの「塩」を紹介しておきましたの参考になればと思います。

Copyright 1996-2004 Kitanose, All rights reserved.