旬肴地酒 貴田乃瀬
旬肴地酒 貴田乃瀬
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03-07-25 調味料 Index

調味料:塩 3

昨日の続きです。

海塩のうち、調味用の塩として適しているのはミネラル分が4〜7%のものと言われています。これより多いと、いわゆるニガリ(ミネラル分)の味が強すぎて食用には向かないようです。また、ミネラル分は種類によって味わいが異なるので、これらのの相互バランスも大切なポイントとなります。たとえば、硫化マグネシウムは苦味・塩化カリウムは酸味・硫酸カルシウムは甘味・塩化ナトリウムは渋味が特徴となります。塩化マグネシウムは苦味がありますが、少量では後味が甘く感じられるのだそうです。なお、実践上では、料理や素材との相性も大切です。塩だけを味わって美味しいと感じても、素材には適さない場合もあります。たとえば、旨味の濃い素材には、むしろストレートに塩分をきかせたほうがいい場合もあるはずです。たくさんの種類がある中で、1種類に限定せずに、素材や料理によって使い分けてみるのもいいでしょう。

最後の塩を使う上でのポイントとなる点をいくつか上げてみました。

1.状態によって使い分ける。

水分の含有量によって、サラサラしたタイプ(水分が0,2%以下)としっとりとしたタイプの2種類があります。
素材に振る塩としては、サラサラ型のほうが均一で使いやすいと思います。ただし、しっとり型でも乾煎りした後でふるって粒子と言うか塩を均一化したり、すり鉢でするなど工夫次第では使いやすくなると思います。

2.粒子の大きさに注意。

塩のツブは大小さまざま。1の状態とも関係しますが、種類を変えた場合は、量や手で持った感じがいつもの基準と異なる事を頭に入れておく事です。とくに、結晶が平で、ザクザクしたフレーク状の塩は要注意です。かさばっている分、溶けやすいのが利点ですが、塩分量としては少ないのです。精製塩などの約2倍量を目安に使うとよいでしょう。

3.適正濃度で使う。

塩は、さまざまな調理効果を持っています。効果を上げるためには、塩分濃度をきちんと守る事が必要です。たとえば変色防止は0,5%。ジャガイモやリンゴなど、断面が変色しやすい素材に使います。野菜の色だし1%以上。青菜を下ゆでしておくと、色が鮮やかになり、時間がたっても色が悪くなりにくくなります。ただし、塩分濃度が高すぎると塩味がついてしまうので注意してください。ゆで卵・・5%以上。塩分は、タンパク質の熱凝固を促進します。

ざっと書いてみましたが、一口に塩といっても使い方や素材に合わせていくとそれなりの種類が必要になってきます。明日は現在市販されている塩を目に付いた範囲で紹介してみます。

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