旬肴地酒 貴田乃瀬
旬肴地酒 貴田乃瀬
静岡県浜松市田町 231-1
TEL: 053-455-2832
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料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。

03-06-18 鮨ネタ Index

鮨ネタ:ありがとうございました。2

<写真のアナゴは安来寿しさんのご好意で転載させていただきました。>

続きです。

人の手の中で握って出来たお鮨・・これはある意味画期的なことでした。言ってみれば、上方のお鮨(押し寿司などの事です)を一気に今で言うスナック化してしまうという事です。保存食としてのお鮨から嗜好食に変わっていくきっかけだったのですね。時間をかけて江戸の握りずしのスタイルが出来上がって生きます。つまり、江戸前のお鮨とは、江戸のすし職人たちが時間をじっくりとかけて作り上げた仕事のスタイルであると言えます。一般的に言う「江戸前」とは、江戸の海、現在の東京湾で取れた活のいい魚を材料にした所からついた名前だと言われています。

なんと言っても、コハダがその代表格ですが、イカ・ハマグリ・アナゴなどもみんなそうです。しかし、これらの魚を鮨で食べると言う事は、単に生で食べると言う事だけではありません。コハダなどは、煮ても焼いても揚げても、ましてや刺身で食べてもうまい魚では決してありません。酢で〆た時に始めてその旨味が最高に発揮されるのです。いわば、鮨にされるために生まれてきたような魚なのです。コハダを酢で〆るように、イカもかつては酢イカにしたり煮イカにして、ハマグリやアナゴは煮て味をふくませる事によって、その持ち味をさらに引き出してきました。それは、全て酢めしに合うようにと調理(調味の方がいいかな)されてきたのです。江戸の鮨職人たちは、魚の調理だけではなく、握りの姿も洗練させていきました。「押す」と言うすしの伝統を守りながら、小粋な美しい握りをめざしました。それは、今に伝わる握りのかたちであるのでしょう。したがって、イクラやウニを、軍艦巻きと呼んで、スプーンですくって酢めしの上に乗せるだけのすしは「押す」と言う手順を踏んでいないために、正しくはすしの伝統からは外れていて、いわばカナッペなどと同じなんじゃないかと思います。(過激な意見をいってしまったぁ〜〜すいません)。

さて、このお話はもう少し続きます。それでは。

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