旬肴地酒 貴田乃瀬
旬肴地酒 貴田乃瀬
静岡県浜松市田町 231-1
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料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
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03-05-20 鮨ネタ Index

鮨ネタ:鰹 (カツオ)

<写真は安来寿しさんのご好意で転載させていただきました。>

カツオ・・・。

本来ならば、カツオは初夏の魚かもしれませんが、戻りカツオを握ってもらったときの美味しさにびっくりして、それからカツオ(戻りカツオ)は秋口に食べるものだという事になりました。で、戻りカツオの腹身の所なんかは、メバチマグロやキワダマグロの中トロ以上の美味しさがあると思うんですが。腹節のところの皮目を焼いて土佐造り風にして握ってくれたり、軽く塩を麩って握ってもらっても美味しい。季語からは夏、もしくは初夏のイメージを持つ赤身ですが、夏はあくまでも需要に見合った入荷がピークになるだけだと、以前石巻のおすし屋さんが言っていたのを思い出します。石巻といえば戻りガツオ・・・確かにと唸ってしまうような握りを頂きましたっけ。

1番いいものは、秋になって脂ののった戻りカツオだと言っていました。北上したカツオが三陸沖でユーターンして、再び南下を始めたものを「戻りカツオ」と言います。1本釣りによる大型の物ほど美味しいと言われています。南方の産卵海域での大型巻網漁による乱獲で、戻りカツオの数は激減しているのだそうです。で、魚体も小さくなる一方。以前は戻りの物で10キロにもなるカツオがいたそうですが、近年は5キロ以上の物もごくわずかになってしまったのだそうです。わたしが小僧さんだった頃、実際に10キロぐらいの大きさのカツオを見た頃があります。

サク取られらものは真っ赤で、厚みのあるものがよく、鮮度の低下による味の変化は異常なほど早く、最良の品もでも営業直前におろして、出来るだけ早い時間に売りつくすことが肝心(石巻のおすし屋さんいわく)なのだそうです。浜松に住んでいる私たちとしては、今の時期のカツオばかりに目が行きますが、秋口まで待って、戻りカツオを食してみて初夏のカツオとの違いを楽しむのもいい手かもしれませんね。もっとも、誰が食べても、まるで別物ぐらいに違う物になっていますけど。以前、東京から遊びに来た友人を浜松のおすし屋さんに連れて行ったらこんな事を行っていました。「すし屋さんのネタケースにマグロがなくってもカツオがあるのが浜松だと思ってた・・・」浜松の人間はメチャメチャカツオ好きだと思われているらしいです。

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