料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。 |
<写真のキジハタ、アカハタ、クエは安来寿しさんのご好意で転載させていただきました。>
ハタ・・・。
ハタについてはいろいろと書く事が多いので何回かに分けて書く事にします。で、私が「ハタ」の握りを食べたのは九州でのこと。九州では「ハタ」は特別な魚なんだそうです。今回は「ハタ」が九州でどんな風に扱われている魚なのかってことを書きます。
一般的に言って、「ハレ」の日の魚というとまず「タイ」って事になりますね。土地によっては「ホウボウ」とか「カナガシラ」を祝儀の膳に欠かさない東北地方では、正月などのおめでたい日には「タイ」の変わりにお頭付きの「ホウボウ」が出てきます。
「カナガシラ」はその名前がいいんでしょうか、子供の祝いの時などにはこの魚の頭を「カブト」に見立てて使います。「カサゴ」なんかもその姿、格好がよろい武者に似ているとされ、江戸時代などの武家では祝いの魚とされていました。
こんなふうに全国を探せばその地方、地方に「ハレ」の日に使う(使われる)魚がいろいろあるのだと思います。現代になると流通もよくなり、テレビなどから入ってくる情報により(よくお相撲さんが優勝すると大きなタイに尾紙をつけたのが飾ってありますよね)ほとんどの人が「タイ」を「ハレ」の日の祝いの魚としていますよね。で、九州あたりの話になります。この地方で「ハレ」の日の魚といえば、スズキ科に属する「マハタ」って事になります。もっとも長崎では「アラ」と言う名前で呼んでいますが。ここからちょっとややこしくなりますんで、しっかり読んで下さいね。東京あたり(いわゆる九州以外の地域)で呼ぶ「アラ」と今ここで書いている「ハタ」とはまったく違う魚なんです。ややこしくなってきましたよ。
「マハタ」と言うのはハタ科の魚で、大きいものは全長が1メートルにもなる大型の魚で、白身の魚で大変美味だとされ珍重され、高級魚と呼べる値段で取引されています。で、「アラ」って言う魚はアラ科の魚でこれまた1メートルぐらいになる大型の魚です。九州や関西では非常に美味しい魚とされていてかなりの高級魚です。「ハタ」も「アラ」も「スズキ」に似ており、「ハタ」は「スズキ」を少し扁平にしたような形。「アラ」は「スズキ」を少し太くしたような形をしています。さらにややこしい事に、この「アラ」はハタ科の「クエ」と混同される事があります。「クエ」は釣り人の間では「モロコ」とも「アラ」とも呼ばれている大型の魚です。これまた大きさが1メートル以上にもなる魚ですが、白身で脂が乗っているわりには淡白でハタ科の魚の中では特に美味な魚だとされています。で、この魚高知県あたりでは「ハタ」の大きなものは「クエ」って呼ばれるようになります。
何が「クエ」で「ハタ」で「アラ」なのか・・・・・時分で書いていもだんだん分からなくなってきました。少し頭を整理してくださいね。明日はこの続きです。