旬肴地酒 貴田乃瀬
旬肴地酒 貴田乃瀬
静岡県浜松市田町 231-1
TEL: 053-455-2832
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03-04-24 鮨ネタ Index

鮨ネタ:鮑 (アワビ)

<このアワビは安来寿しさんの好意で撮影させていただきました。>

蒸したアワビの柔らかな食感は、生もののすしダネの間にあってこそ・・と思っています。個人的意見ではありますが、蒸しアワビや煮貝などは、1番最初って言うものではないと思います。やはり、何品か口の中に運んでから・・・。

江戸前の握りのずしが単なる単品の寄せ集めではなく、全体の味わいの調和、相乗効果を考えて作られてきたと言う事を蒸しアワビが教えてくれているような気がします。もっとも、今では全国何処のおすしを食べても、職人さんたちはその日のすしダネの全体の流れを呼んで「お任せ」を握ってくれます。

この頃では生のアワビの人気も高くなっています。おすし屋さんでも一仕事してからと言うお店が少なくなったのでしょうか?。でも、生のアワビを握ってもらうとしたら、殻からはずしてアワビの身の硬直が解けないうちに歯ごたえを味わうに限ると思うのですが。
時間のたったアワビを握ってもらってもあまり美味しいとは思えないんですけど。

日本では、通常「まだかアワビ」・「めがいアワビ」・「くろアワビ」・「えぞアワビ」の4種を総称して「アワビ」と呼んでいます。足がよく動き、つやのよいものが鮮度が良いとされています。生きているうちに手早く処理して使うのが基本です。雄貝・青貝の通称をもつくろアワビやえぞアワビは、歯ざわりがよく、刺身は特に向いているとされています。

書いていてふと思ったのですが、蒸しアワビと煮アワビとの二つの仕事があるって言う事はご存知でしたか?。生で握るときには先ほどから書いている「くろアワビ」・や「えぞアワビ」を使いますが、煮たり・蒸したりと仕事をする場合には「まだかアワビ」や「めがいアワビ」を使います。

さらに江戸前のおすしでは、酒と塩で味をつける塩蒸しアワビにはアワビの香りを殺さないように淡白な「煮きり」を・・。長時間煮込んでじっくりと濃厚な味付けをする「煮アワビ」にはこってりとした「煮つめ」を塗るのがお決まりの仕事となっているようです。

さて、貝好きの私。明日はトリガイを言ってみたいと思います。これもまたおいしい。

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