料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。 |
虎魚とも書きますね、カサゴ科の魚でオコゼと名のつく魚は数多いのですが、市場に出回り単にオコゼと呼ばれているのは、オニオコゼの事です。カサゴやメバルなどと同様に、頭部やエラブタに鋭いトゲを持っています。また、背びれが特に発達していて、猛毒を持つトゲがあります。
「オコゼのような顔・・・」と例え話しにされるほど、余りきれいな顔を持つ魚ではありません。頭は凸凹が激しく、目が飛び出ていて口は上を向いています・・ようは不恰好な魚ですね。容姿に似合わずというか、噛めば噛むほど味が出ると言うか、きわめて美味しい白身の魚です。
普段は、ふぐ刺しのように薄造りにして刺身で食べるのがベストでしょう。自分で釣ってきて、値段の事を気にせずに料理できるのならばカラ揚げなどもポピュラーではありますが絶品でしょうね。おすしの話ですが、オコゼのカラ揚げとなれば少し話をしておかなくってはいけないと・・勝手に決めて少しカラ揚げの仕方を書いてみますね。
まずは何をさておいてもゆっくりと時間をかけて中温で揚げるのがコツです。オコゼはまず背びれを取り去り、えらと内蔵をとって水洗いをして、頭を落として三枚におろします。これを二つか三つくらいに切り分けます。
オコゼに塩をあてて暫くおいておき、塩が回ったら水気をふき取り、これに片栗粉をまぶして余分な粉をはたきます。
で、先に書いたように、中温で時間をかけてゆっくりと上げていきます。よくカラ揚げだからと言ってコショウをふってしまう方がいらっしゃいますが・・お塩だけで十分だと思います。塩だけの方が美味しいと思いますけどね。
さて、おすしに戻って握ってもらいましょう。スズキの時のようにポン酢で頂けたらと思います。握られてしまうとカサゴとオコゼは見分けがほとんどつきませんが、口に入れればすぐに分かります。オコゼのほうが断然甘味を持っていますから。スズキが夏の魚を代表するのなら、味の実質的な王者はこちら・・オコゼかもしれません。白身でありながら旨味が凝縮されていて、冬のふぐ以上とする人も多いと思います。
すし屋さんで吸い物は邪道かどうか問う事はさておき、この粗で作った吸い物は絶品でしょう!!!。
サッと湯がいた肝やプルプルとした皮も捨てがたい・・。よく、握りの上にのせてくれるお店がありますが、できれば皮は皮だけで握ってもらうとなんともいえない味わいに驚く事間違いなし・・・私は驚きましたから。もっと白身を握ってもらう事にしましょう。
そうだナァ、・・・おっ、キスがあるじゃないですか、。
明日はキスを握ってもらいましょうね。