年も変わり遠州灘の沖合で甘鯛の漁が始まってきました。この時期の甘鯛は前の年の甘鯛が残って大きくなったもので、１kg前後のものが脂がのっています。ただひとつ言うことがあるとすれば、この時期の甘鯛はやや身質が柔らかい（水っぽい）ということでしょうか。普通、昆布でしめたりして水分を飛ばし、代わりに旨味を入れていくのですが、今回は少し変わったやり方で甘鯛をしめてみました。

イスラエル産の天然の岩塩を手に入れることが出来たので、この塩を使って甘鯛の持つ水分を取ってみようかと考えました。市販の精製塩は塩化ナトリウムが９９％ぐらいまで精製されていますが、この天然の岩塩はナトリウムが７０％ぐらいしかなく、残りはいろいろな重金属やミネラルなどが大量に含まれているので変に塩辛くなったりせず、むしろ甘鯛に旨味さえ残してくれます。
とはいえ、やはり塩は塩。大量に使えばやはり塩辛くなってしまうので、本当に薄く振りかけます。１時間ほど冷蔵庫の中で寝かしておくと余分な水分が出始め、身もきりりとしまった甘鯛の出来上がりとなります。

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