料理とお酒の相性を知っていて食べたり飲んだりする方が、なおさら美味しく味わえます。
ソムリエがワインを薦めるように、料理に合わせた日本酒を提案する時代が来ました。 |
今日は、味噌の基礎知識。
味噌は、大豆と麹、そして塩を発酵、熟成させた調味料です。使う材料は実にシンプル、しかし、「手前味噌」の言葉が生まれるほど、全国各地にさまざまな種類の味噌が存在します。大まかに分けると、麹の種類によって、米味噌(米を使用)・麦味噌(麦を使用)・豆味噌(豆を使用)の3種類になります。それぞれの特徴を知るために、まずは製法を追ってみましょう。米味噌と麦味噌の製法はほぼ同じです。
1.麹を作る。
蒸した米(または麦)に麹菌を植えつけて、米麹(または麦麹)を作ります。一方で大豆を加熱します。出来上がりの色が茶〜褐色の赤系の味噌は大豆を蒸し、淡い茶〜クリーム色の白系の味噌は大豆を茹でています。
2.仕込をおこなう。
米麹(または麦麹)に、加熱後、すりつぶした大豆と塩、水を加えて混合して容器に詰めます。
3.熟成させる。
重石をして、温度と湿度を調整した発酵室内で発酵、熟成させます・・これで完成となります。
一方、特殊な方法を取るのが豆味噌です。流れは同じですが、米も麦も使いません。大豆に直接麹菌を植えつけます。まず、蒸した大豆を継ぐして球状に丸め(これを味噌玉と呼びます)麹菌をつけます。菌が充分に繁殖したら、砕いて塩と水を混ぜ、容器に詰めて長期間・発酵・熟成させます。
さて、以上のように、味噌は材料も製造過程もシンプルですが、多くの種類が生まれるのは、各工程における条件の違いでしょう。傾向をまとめてみると。
1.大豆の加熱法・・色と風味に関係。
大豆を蒸して使うと、出来上がりは色が濃く、豆の風味が高くなります。茹でると色素や香りが抜けるため、味噌は色が白くなります。豆以外の風味が生かされる事になります。
2.麹と大豆の割合・・風味に関係。
麹が多いと味噌は甘くなり、大豆が多いと辛くなります。
3.熟成期間・・色と塩分に関係。
期間が長いと色は濃くなり、また熟成中の保存のために塩を多く配合する必要があるために、塩分量は多くなります。
簡単といえばこれくらい簡単に物を書く人もいないでしょうが、味噌の大まかな基礎知識その1でした。