旬肴地酒 貴田乃瀬
旬肴地酒 貴田乃瀬
静岡県浜松市田町 231-1
TEL: 053-455-2832
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03-04-21 鮨ネタ Index

鮨ネタ:鯵 (アジ)

<写真の黄アジは安来寿しさんのご好意で転載させていただきました。>

アジ科の魚は種類が非常に多くて、日本近海だけでも20種類近くが生息しています。普通、単に「アジ」と言えば「マアジ」を指します。他にも、「ムロアジ」・「メアジ」などがあり「カイワリ」・「シマアジ」などもアジの仲間です。

日本近海のマアジには、瀬付の群れと沖合いを回遊する群れとがあります。瀬付のものは背中が黄色もしくは淡青緑色を帯び、沖合いのものは全体がやや黒っぽいところから、前者を「きあじ」後者を「くろあじ」と呼び分けています・・。と言っても、この呼びわけは東京の市場などで行われているもので、地方に行けば瀬付アジの良い物が取れるので沖合いまで言ってアジを取らない場所もあるでしょうし、またその逆もあるわけですから、東京のように全国から魚の集まってくる場所での事だと思っていいでしょう。

もう1つ、東京の市場に限って言えばマグロの取扱量についで多いのがこのアジの取扱量なのだそうです。重要な食材になっているのでしょうが、反面、旬にかかわらず高値傾向にあり、この頃では大衆魚とは言えなくなってきています。

アジは味なり・・・と言って、旨味が売り物だと言われています。寿司ダネとしていいのは、丸づけできるくらいの小型のものです。これを店によっては皮付のまま握ってくれたり、皮を取ってから握ってくれたり・・・ああっ、いろんな食べ方が出来るんです。全ての魚とは言いませんが、多くの魚は皮の下に皮下脂肪がわずかにあって、これが美味しいんですね。もちろん味も同じです。しかし、アジは生で置くとすぐに臭みが出てしまいます。地元で取れたての物意外は、コハダのように塩をして、酢でしめてからの物が多くなります。

このアジ、食べ方もいろいろとあります。4月ごろのまだ小さなアジを皮付のまま開いてしめたものや、皮は取ってあるものの、しめてないもの、しめたもの・・。ただ握ってあるだけのもから、葱と生姜が乗っているものや、醤油を塗るのでその醤油が流れないように庖丁で細かく切れ目が入れてあるもの・・。光り物として扱われますが、その変化自在な変わり身は、シンコ・コハダに匹敵するくらいの仕事の量を持っていると思います。

旬の味は大衆魚ではなく、すでに高級魚の味わいがあると思いますが、どうでしょうか。さて、明日は同じアジでも「シマアジ」をいってみましょう。これまた美味しい魚です。

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