旬肴地酒 貴田乃瀬
旬肴地酒 貴田乃瀬
静岡県浜松市田町 231-1
TEL: 053-455-2832
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03-04-08 鮨ネタ Index

鮨ネタ:蛤 (ハマグリ)

<写真の煮ハマは安来寿しさんのご好意で転載させていただきました。>

ハマグリの旬も冬と思われている方がいるようですが、この貝の旬は春から初夏にかけてが本来の旬となります。今市場に出回っている蛤には、ハマグリ・朝鮮ハマグリ・シナハマグリ・の3種類ぐらいだと思います。あくまでも・・あくまでも大雑把に言えば、皆さんが大きなハマグリ・・と思っているものの殆どはシナハマグリであろうと思われます。

私の知っているハマグリ、つまり日本産のものは色が全体に黒っぽく蜆とまでは言わないにしても、シナハマグリのようにシマシマの模様がはっきりとしているものではありませんし、貝の形も全体的にシナハマグリのほうが丸っこくなっています。韓国産のシナハマグリとともに日本産のハマグリも韓国で取れるのだそうです。

何を血迷ってことを言っているんだと思われるかもしれませんが、漁場に稚貝として日本から持っていったハマグリをまいているのだそうです。一応日本産のハマグリなんだと思いますが、育ての親は韓国と言う事になります。

ハマグリの貝殻は同じ貝のものでないとぴったりと合わないので、夫婦和合のシンボルとして婚礼料理などには欠かせないものですね。かっては潮干狩りの主要な獲物のひとつでもあったのですが、今ではアサリに主役の座を奪われてしまっていますね。浜名湖などでも、私の子供の頃40年ほども前の事になりますが、その頃にはハマグリもアサリと一緒に取れたんですけどね。

蛤の握りを口の中に入れると、たっぷりと含んだ煮汁が口中に広がります。生で握ってもらった事はありません(握る所もあるらしいですが、煮た方が良いような気がします)。サッと茹でてから、醤油・酒・砂糖(もしくは味醂など)でもう一度煮る・・・もちろんそのまま味付けしていく店もあります。さらに、醤油・酒・砂糖の汁の中に一日ぐらい漬け込んでから握る所もありますね。ニツメをぬって出来上がりですが、店に酔ってはツメをぬらない所もあるようです。

最初にも書きましたが、ハマグリの旬は晩秋から春先と言われています。本来ハマグリが持っている旬とおすし屋さんで握った時に美味さを感じるのでは少し違うのかもしれません。今では国産のハマグリを手に入れるにはそれなりのお値段を出さないといけなくなりました。

何種類かのハマグリを並べて握ってもらい、食べ比べた事がないので分かりませんが、そうかといっておすし屋さんに「これ何処のハマグリ」って聞く勇気もありません(いつも行くおすし屋さんは当たり前のようにちゃんとしたものを支度してくれているので、いまさらって言う気がして)。貝類が大好きな私にとって、貝類シリーズを握ってもらう時に1番最初に頂くのが(もちろんあればの話ですが)このハマグリです。赤貝、ミル貝、トリ貝、あわび、とこぶし・・貝なら何でも好きですが、1番最初はこのハマグリでしょう。

さて明日はイカ・・ケンサキイカをいってみたいと思います。

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